さて、テーマやモチーフの突き詰め方ですが、これは
「好きなものを沢山作ろう!!」
ということに尽きます。
例えば、物書きを志そうというからには、実際、自分の手で好きなように表現したい「何か」がある可能性が高いでしょう。
感動した小説やゲーム、映画、漫画などの創作物に刺激を受けて、自分でも何かを表現したくなったのかも知れません。
あるいは、好きかどうかもわからないけど、とにかく表現せずにはいられない衝動があるのかも知れません。
どちらにせよ、小説として表現するのなら、何かしら中心になるモチーフなりテーマがないと、小説が空中分解する可能性が高くなります。
モチーフやテーマをスムーズに決めるためのコツは、ズバリ
「好きなものを沢山作る!!」
です。
例えば、個人的な話をいたしますと、私は神話マニア、かつオカルトファンです。
神秘的な話や、怪しい話が大好きです。
神々や、神々が行ったとされる世界の創造や改変、維持、破壊の物語。
かつては人類にも神々に近い者たちがいたという、超古代文明論なども好きです。
そして人間以上の能力を持ちながら、人間でも動物でもない怪しき存在、「人外」なども好みます。
怖がりではありますが、いわゆる「心霊」関連のあれこれも好みます。
こうした「好きなもの」から派生して、テーマやモチーフにしたいものが抽出されやすくなります。
神話の中の英雄が神々に働きかけ世界を変えたような英雄譚に倣って、「世界を救う英雄的な行為」をテーマにする。
「人外」が好きなので、世界各地の伝承から抽出した人外たちを、モチーフとして自作の小説に落とし込む。
好きなものが多くなれば多くなるほど、テーマやモチーフが決めやすくなります。
要するに、
「好きなものをモチーフやテーマにすればいい」
のです。
好きなものを多くするのには、やはり創作意欲につながる刺激を受けるのが一番です。
読書はもちろん、映画や、演劇、絵画などの鑑賞を行って、ビジュアル面での刺激も財産になります(頭の中にある映像を、文章で表現したいという方は多いのではないでしょうか?)。
科学ニュースも刺激になります。
昨今の宇宙物理学などは、まるでファンタジーの世界かと思うような神秘性に満ちています。
こうしたものからどんどん刺激を受けて、「好きなもの」や「気になるもの」を増やしていけば、心のネタ帳はどんどん分厚くなっていきます。
「書きたい衝動はあるのに、書きたいテーマもモチーフも特にない」
「流行のものに興味はないけど、かといってそれ以外に書けるものが見つからない」
という方がたまにおられますが、そういう方は「好き」の経験値が不足している場合がほとんどだと思われます。
とにかく、「好き」なものを、増やしていきましょう。
テーマやモチーフは後からついてきます。