4 二人の恋

「なあ」

 

 ちょっと足元がふわふわするくらいのほろ酔いのD9と共に、ダイモンはタクシーに乗り込んだ。

 

「うん。今日はありがと」

 

「それはさっき聞いた。そうではなくてな……」

 

「なに?」

 

 ちょっとうるんだ目で見上げられて、ダイモンは運転手に自宅を告げた。

 

「俺ん家、泊まってくだろ?」

 

「うん……泊めて」

 

 心地よい酔いに任せて大胆に言いきり、D9はダイモンの指に自分の指を絡める。

 

 ダイモンはD9の肩を抱き寄せ、そっと口づけた。